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 真言宗高野派 
 厄除薬師如来 
 779-23 徳島県海部郡日和佐町 
 08847-7-0023 
 牟岐線日和佐駅から300m 

縁起

 お寺は行基菩薩の開基で、弘仁 6年(815)弘法大師42才の時、ご 自身と諸人達の厄除けを願って薬 師如来像を刻んで本尊とし、厄除 けの道場とされました。以来皇室 の厚い信仰を得て寺運は大いに栄 えましたが、文治4年(1188)に火 災にあいました。そのとき本尊は 自ら西の玉厨子へ飛んで難をのが れ、後醍醐天皇が堂塔を再建して 新しい薬師如来を安置すると再び 戻って後向きに本堂へ入られまし た。それ以来当寺にはご本尊が2体 あり、参詣者は両方のご本尊をお 参りすることになっています。  この薬王寺までお札を納めれば 阿波国23力所、発心の道場を打ち 終えたことになり、24番から土佐 国、修行の道場へ進むことになり ます。

風景

 薬王寺は太平洋にのぞむ、山の 中腹に日和佐の町を見おろして 建っています。このお寺は厄除け の寺として有名で、山門をくぐり 桜並木の参道をぬけると右手に庫 裏、鐘楼があリ、本堂への石段は 先づ33段の女厄坂、続いて42段の 男厄坂、坂を上ると本堂とその左 に、大師堂、地蔵堂などが並んで います。本堂右にはさらに石段が 61段あり、還暦の厄坂といわれま す。そしてそれぞれの厄坂には1段 ごとに1円や10円の厄銭を置いて厄 をのがれるという風習がありま す。61段の厄坂を上ったところに 形の変った色あざやかな瑜祇塔が そびえています。密教の教義にも とづく塔で、屋根の上には五智を あらわす五つの相輪が立っていま す。