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 真言宗豊山派 
 阿弥陀如来 
 799-26 愛媛県松山市和気町 
 089-978-1129 
 伊予線和気駅から500m 

縁起

 聖武天聖の勅願によって行基菩 薩が阿弥陀如来像を刻み、伽藍を 和気の海岸に建立して如来像を安 置し、海岸山・円明寺と名付けた のがはじまりといわれます。  のちに弘法大師がこの地を訪 れ、第53番の霊場に定められまし た。  その後、寺運は栄えましたが、 たび重なる兵火によって広大な堂 塔のほとんどが焼失し、寛永10年 (1633)にこの地の豪族須賀重久が 現在のところへお寺を再興しまし た。さらに3年後には仁和寺の末寺 となり、その時山号を須賀山に改 め、円明寺となりました。  観音堂には十一面観音か安置さ れていますが、この像は、慶長5年 (1600)松山城主、加藤嘉明が関カ原 の戦に出陣中、前の国主河野家の 遣臣が集まって主家再興の兵を挙 げました。  しかし、この計画が事前にもれ て加藤家の夜褒でほとんどが戦死 しましたので、河野家を慕う地元 の人が追善供養のため、ひそかに 安置したものといわれます。  このお寺には慶安3年(1650)に京 都から来た平人家次という人の名 の刻まれた銅製の納札が保存され ています。

風景

 松山市の街の中にある円明寺 は、道路沿いに単層の仁王門があ り、門をくぐると左に大師堂、右 に観音堂、鐘楼等が建ち、さらに 二層の中門をくぐると正面に本堂 があります。  本堂には本尊の阿弥陀如来が観 音・勢至両菩薩をひかえ安置して あります。