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 真言宗善通寺派 
 七仏薬師如来 
 799-31 徳島県徳島市国府町井戸 
 0886-42-1324 
 徳島線府中駅から北へ1.5km 

縁起

 井戸寺はもとは妙照寺と号し、 天武天皇の勅願寺として白鳳2年 (674)開基されました。本尊の七 仏薬師如来は聖徳太子の作といわ れ、当時は塔頭(本山に届する子 院)12坊を持つ大寺であったとい われます。弘仁6年(815)弘法大 師は錫杖で1夜のうちに井戸を掘 り、自身の姿を映してそれを石像 に刻まれました。この石像は日限 大師としてまつられ、寺号も井戸 寺として第17番の霊場に定められ ました。  その後も寺運は栄えましたが、 建武、天正の両年間に2度の兵火に よって焼失しました。  昭和43年秋の火災では7仏薬師如 来の内6体が焼けたので残った1体 を中央の厨子に安置し、左右に新 しい6体の薬師如来が現在安置され ています。

風景

 このあたりは国府の地名が示す ように、昔は国の行政機関である 国府や、国分寺、国分尼寺等の大 寺が建ち並び、阿波の国の文化の 中心地であったといわれます。し かし今はその面影もなくただのど かな田園風景がひらけています。  朱塗りのはでやかな山門は、蜂 須賀公が別邸の門を寄進したもの で、武家屋敷の長屋門造りです。  正面の本堂は鉄筋コンウリート 造リで、昭和43年火災で焼失した ものが再建されました。本堂へ 向って左に大師堂、右に庫裏が 建っています。  大斐殿には大師作といわれる十 一面観音がおまつりしてあり、 「阿波33力所」の結願所になって います。