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 真言宗高野派 
 馬頭観世音菩薩 
 769-15 香川県三豊郡豊中町本山 
 0875-62-2007 
 予讃線本山駅から約1km 

縁起

 大同2年(807)平城天皇の勅願に よって弘法大師が徳島県井ノ内村 から伐採した用材で1夜のうちに7 間4方の堂々とした堂宇を建立し、 本尊として馬頭観世音菩薩を刻ん で安置したのが始まりといわれ、 本尊と同時に刻んだ阿弥陀、薬師 の両如来とも国宝に指定されてい ます。昔は七堂伽藍も整い24坊が あり、寺領2000石を持つ大寺で あったといわれます。  このお寺は珍しく長曽我部軍の 兵火をのがれています。それにま つわってこの寺に安置される阿弥 陀如来には「太刀受けの弥陀」と いわれる伝説があります。天正年 間(1573‐92)、長曽我部軍の侵入 をこばんだ住職は兵に腕を切られ ましたが翌日住職の腕は無傷で本 堂の阿弥陀如来の腕から血が流れ ており、それを見た兵士 たちは恐れをなして直ちに寺から 引き揚げ、お寺は難をのがれたと いわれます。  本堂は正安2年(1300)の建築で県 内唯一の国宝建造物です。  大同4年(809)建二の五重塔は損 傷が激しいので大正2年に再建され ました。

風景

 ひときわ高い、風格のある本山 寺の五重塔は周囲の田園風景に美 しい色どりを添えています。  仁王門は円柱からなる珍しい八 脚門で、切妻造り本瓦葺き鎌倉時 代の作といわれ、国の重要文化財 に指定されています。門を入ると 参道左手に五重塔、正面奥に本 堂、その手前右手に大師堂、左手 に向い合わせて護摩堂が建ってい ます。