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 天台宗寺門派 
 薬師如来 
 765 香川県善通寺市金蔵寺町 
 0877-62-0845 
 土讃線金蔵寺駅から300m 

縁起

 宝起5年(774)弘法大師の甥に あたる智証大師の祖父、和気道善 の開基で、当時は道善寺といいま した。この方はのち延暦寺5代の座 主となり三井園城寺を賜わります が、この地は智証大師の誕生地で あります。天安2年(858)唐から 帰られた智証大師が、先祖菩提の ため堂塔を修理し、延長6年 (928)醍醐天皇の勅願によりこの 地の郷名をとって金倉寺と改めま した。  その後寺運は大いに栄え広大な 寺領や多くの堂塔を有する大寺に なりました。南北朝や室町時代の 兵火によって堂塔のほとんどを焼 失しましたが、寛永19年(1642)藩 主松平公によって再建され現在に 至っています。

風景

 金倉寺は善通寺と丸亀の中間に あって周囲を住宅地で囲まれてい ます。単層の大きな山門をくぐる と広い境内の正面、小高いところ に本堂が建っています。本堂は鎌 倉様式の9間4面木造の入母屋造 り、向拝の付いた新しい建物で、 この様式の本堂としては四国随一 といわれています。本堂手前に は、乃木将軍が善通寺の第11師団 長の時、公務を理由に訪れた静子 夫人を追いかえしたため、夫人は 松の下で途方にくれたといわれる "乃木将軍妻返しの松"がありま す。この松の手前を左に入ると常 行堂、庫裏、左手には訶利帝母 堂、大師堂があり大師堂には弘法 大師と智証大師がおまつりしてあ ります。境内には楠の大樹が茂り 兵火を免れた古い鐘楼がありま す。